先生インタビュー

北海道札幌市立二条小学校(左から)牧野先生、伊藤先生、本間教頭先生、中島校長先生、河本先生、湯澤先生

ーー 小学校の歴史についてお聞かせください。

本間教頭先生: 本校は昭和25年に移転した教育大学の附属小学校の校舎を使って開校しました。昭和35年に体育館が建て替えられ、昭和44年に現在の校舎に建て替えられました。体育館は約60年、校舎は約50年ずっと子どもたちを見つめ、守ってきました。今年の卒業生を含めて7,767名がこの学び舎を巣立っていきました。


ーー 「校舎の思い出プロジェクト」を行うことになったきっかけについてお聞かせください。

中島校長先生: 改築工事の話題が出たとき、旧校舎とのお別れをどのようにしようかと考えていた時に、この企画を知り、子どもたちの思い出になるのではと思い、ぜひ参加させていただきたいと思い立ちました。

ーー 「校舎の思い出プロジェクト」のサポートプログラムはいかがでしたでしょうか?

河本先生: 画材を豊富に用意してくださったことで、子どもたちの発想がより生き生きとしたものとなりました。「ぼくは、壁にたくさん水色を塗りたい。」「私は、クレヨンで星形を縁取りしてはみ出さないようにしたい。」などの子どもの思いを支えるサポートがあったため、思い切った活動を展開することができました。その結果として、今回のような多様で瑞々しい表現につながりました。
また、全校を代表した数名の子どもカメラマンは、「みんなの思いを次の世代に残す」といった大きな責任とともに、中には不安を感じている子もいました。しかし、事前にプロのカメラマンから手ほどきを受けたことにより、自信をもち、やりがいと楽しさを感じながら撮影に臨むことができました。

ーー 特に印象に残っているエピソードなどあれば教えてください。

湯澤先生: 学年カラーが“オレンジ”の3年生は、どんな表し方でプロジェクトに参加するか考えたことです。「スマイルくんなんか、どうかな。」「いろいろな表情ができそうだよ。」職員の皆さんが一緒に考えてくれました。おかげ様で、子どもの思いが表れた、かわいらしい作品に仕上げることができました。

ーー 壁画のテーマはどのようにして決められたのですか?

伊藤先生: 校舎の思い出プロジェクトということで、学校全体が一つの大きなテーマで取り組めることを目指しました。しかし、こちら側から一方的に描く内容を決めてしまっては、校舎の壁に自由に絵を描くというプロジェクトのもつ魅力を半減させてしまいます。そこで、二条小学校の体育帽子の色をテーマにすることにしました。二条小学校は学年ごとに6色のカラー体育帽子を使用しているので、学年のカラー帽子の色から想像を広げ、子どもの発想を生かしながら活動できるようにしました。

ーー 学校の壁という本来描いてはいけない場所に、初めて子供たちが描いていくときはどのような反応でしたか?

河本先生: 私は、1年生を担任しているのですが、それはもう大喜びでした。「特別に、壁に絵を描いていいよ。」と伝えると、「えーっ、いいの?」「やったー!」と教室中から歓声が上がりました。子どもたちの中では、「壁に描いてはいけない。」という概念がありしたが、その枠を超えた活動に驚くと共に期待感が湧いているようでした。実際、すぐに「なに描こうかな。」と目を輝かせながら考えたり、話し合ったりする姿が見られ、「いつ描けるの?」と活動を楽しみにする声がたくさん聞かれました。

ーー 子供たちが撮影した写真をご覧になって、いかがでしたか?

伊藤先生: 校舎の壁に色を塗るという、日常とかけ離れた活動に喜びを感じている様子がどの写真からも伝わってきました。また、子どもがカメラマンとなり撮った写真なので、とても自然な表情の写真が多かったことも印象的でした。

ーー 児童や保護者の皆さん、地域住民の方の反応はいかがでしたか?

牧野先生: 来校してくださる方が驚かれていました。そして、笑顔で「素敵ですね。子どもたちの学校への思いが表れています。」とおっしゃっていました。

ーー 今後、「校舎の思い出プロジェクト」を多くの小学校にて展開をしていきたいと考えております。このプロジェクトに今後期待することや、メッセージがございましたらお聞かせください。

中島校長先生: 子どもたちの表現する力は、大人が及びもしない素晴らしいものを持っています。その思いが校舎というキャンバスに表すことができる機会をこれからも多く作ってくださることを願っています。思いをのびのびと全校児童で表現していくこの活動はとても子どもたちに感動を与えることができました。これからも閉校や改築の予定の学校の思い出づくりを応援してください。

 

北海道札幌市立二条小学校のページへ≫